好きなことと仕事のこと

好きなことを仕事にしなさい!と安直に言う人がいますが、どこかしら違和感を感じていました

好きなこと無いの!とその後問い詰める親もいますが、はたしてそれまでに好きなことをさせてきたでしょうか?

過去にある未就園児の教室をお手伝いしていたことがあります
親は子どもが幼いときから、禁止の言葉でやる気の芽を摘んでいます

それは危険な行為だったり、自分に取って後で面倒なことになる行為であったり…するのですが、それこそが実は子どもが『今、やりたいこと』『今、興味を持っていること』『今、熱中したいこと』だったりします

もちろん家の中では出来ないことも多いので、それを解放するための場がその教室でした
ここで多くの親御さんが子ども自身に備わっている好奇心や集中力を、客観的に観察できることが出来たと思います

それを見る度に、私も随分子どもの好奇心の芽を摘んでしまったと振り返りました
(ただ、私の場合は反面教師がいましたので…少しは子どもの好奇心に付き合うこともしたつもりです…)

さて、冒頭の好きなことを仕事に…という言葉に対する違和感なのですが
今現在お仕事をしている多くの大人はそれが最初から100%好きだったのでしょうか?

最初は嫌いだった人もいるのではないでしょうか?
例えば家業を継いでいる方も最初は嫌でたまらなかったと言うお話もよく聞きます

私の場合は好きなことが仕事になったわけではありません

振り返って私ごとになります
現在パソコンを使って仕事をしています
同世代の人より少しパソコンが出来るだけですが、そこに至ったお話をします

最初の就職をした時は和文タイプ、英文タイプ、ワープロ(当時出たばかり)を使う仕事でした(タイピングは中学生の時に覚えました)

ワープロの画面の見過ぎによる眼精疲労で焦点が合わなくなる
ひどい肩こりや頭痛が起きるなど、ワープロの画面を見ることが大嫌いでした

そして数年後の再就職先は終日パソコンを見なければならない環境でした
ワープロが出来た経験やその他の経験で入った部署でした

DOSからウィンドウズに変わる頃、一太郎からワードやエクセルへ…
一日中パソコンを見るのは相変わらず大嫌いで、肩甲骨の痛みや眼精疲労に悩まされました

同じ場所に毎日毎日缶詰になりパソコンと機械を相手にする日々
それでも生活のためには辞めるわけにもいきません

数年後に転職したときは毎日違う場所で人に会う仕事を選びました
パソコンが出来る経験は資料を作ったり、メールをしたり、その後ホームページを作ったりすることに役立ちました

途中は端折りますが、私はパソコンに触ることが長い間大嫌いだったのです
指は痛いし、肩は凝るし、眼精疲労もひどいし、やり過ぎると高熱が出ます

ですがいつしか、これはもう嫌いだけどやるしか無いと諦めました
これを使わなければ世界は広がらなかったからです

好きなことが仕事になったわけではなく、大嫌いだけど得意なこと、必要とされていることを仕事にしようと受け入れたというのが本音です(今現在もパソコンを触ることは好きではありません)

好きなことの方が確かに続きますしやる気にもなりますが、嫌いでもやらざるを得なかったことも、やる羽目になったことも、もしかしたら仕事に繋がるかもしれないのです

好きなことがすぐ仕事に…は非現実的

もちろん大好きなことが仕事になればこれ以上いいことはありません
ただそれまでに並々ならぬ努力は必要だと思っています

仕事にするというのはそういうことですし、あわよくば好きなことで稼ぎたいと思うなら、仕事になるまでやるしか無い!とハラをくくってやることだ思います
これを仕事にする!と決めた人が、あれこれ一生懸命に頑張るから、それを成し遂げられる…何でもそうではないでしょうか?

あと、私が仕事をするときに大切にしてきたことは、仕事を通じて誰かに喜んで頂けることの方です
職業が異なっても、提供するサービスが異なっても、誰かに喜んで頂けること(笑顔が返ってくること)に対して一番やりがいを感じました

人からの評価や、感謝は何物にも代えがたいモノです
だからお役に立つことができるのなら、できる限りやらせて頂きたいとこれまでやり続けてきました

小さな起業をするときに、自分のやりたいことを語る人は多いのですが、何で誰にどう喜んで頂くかというビジョンが現実離れしているときもあります

また儲かることの方が優先されて、同じく相手のことが見えなくなっていることもあります
好きな事を仕事に…という点ばかり気にして、誰かの役にたつこと、喜んで頂くことという仕事の本質や、自分の本当の喜びの部分を見失なわないようにしたいものです

自分の仕事のことも、お客様の幸せのことも、どちらも大事なことです
どこでどんな接点を持つのかは何度も何度もシュミレーションして試して、意見を頂いて実現していけるといいですね

仕事の仕組みを作ること、全体を構築すること、そこに私が出来ることでお役に立てることがありましたらサポートさせて頂きます

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サポートの中で様々なことをお伝えしています

私たちは好きなことを仕事に!だけでなく、この歳になれば、人よりちょっと得意なことを仕事に!でもいいでしょう
若者には、好きなことや得意になれることはいずれ仕事になるかも知れない、かしら…

好きな事や得意なことでなくても自分のできることを精一杯やって、人に喜んで頂けたらやりがいを感じますし、それがその時、その場での自分のお仕事です

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